入れ歯の悩み110番!
入れ歯についてこんなお悩みを抱えていませんか?患者さんからよくあるご相談集です。
また、これから入れ歯を検討されている方も、ぜひ参考にしてください。
入れ歯の悩み110番!~入れ歯の相談、ズバリ解決します~
Q1.「入れ歯がパタパタ落ちて困ってます」「総入れ歯が外れやすいのですが…」
A1.
本来、上顎用も下顎用も、入れ歯の基本を守ってキチンと作られていれば、外れるようなことはない筈です。
上の入れ歯が落ちる理由として、次の5つの理由があげられます。
- 可動粘膜という動く粘膜の上に入れ歯が乗っている場合
- 小帯と言われる細い紐上のヒダに入れ歯が当たっている場合
- デンチャースペースと言う入れ歯が収まるべき場所にピッタリと収まっていない場合
- 上唇と前歯の関係で唇が歯を押して入れ歯が外れてしまう場合
- 噛み合わせが悪く上下の歯が3点以上噛み合っていないとならないものが2点しか噛み合っていない場合
また、下の入れ歯の場合、下顎の上に乗って重力で安定しているだけですから、作りが悪いとすぐに外れてしまいます。たとえば、次のようなパターンです。
- 舌小帯(特に舌の付け根などのヒダ)との干渉で飛び出してしまう場合
- 入れ歯の床部分がキッチリ下顎に乗っていなくフワッと浮いてしまう場合
- そして上の入れ歯と同じく、デンチャースペースに収まっていない場合と噛み合わせが悪い場合
Q2.「噛むと痛くて食事も満足に出来ません」「ものが上手く噛めません」
A2.
入れ歯で大切なのはまずは「噛み合わせ」です。
インプラントが合わず撤去した場合など、入れ歯と粘膜の間にクッション材などが詰められている場合もあります。ただクッションを使ったり噛み合わせを調整しても痛みが取れるとは限りません。
入れ歯の裏側に突起物などが残っている場合、リリーフと言われる「緩衝」がキチンと行われていない場合、顎の骨のオトガイと入れ歯の干渉や、小帯が入れ歯にこすれた痛みなど、一口に「入れ歯が痛い」と言っても様々な原因があります。
また、ものが上手く噛めないというお話も良く聞きますが、その半分は上記の「痛い」に起因するものです。ただ「力が入らなくて噛めない」というケースも多々見受けられます。これは噛むために必要な筋肉である「顎の咬筋」、口の横の「外側翼突筋」「内側翼突筋」そして側頭部を覆っている「側頭筋」などの筋肉の構造と、入れ歯の排列がマッチングしていれば起きない問題です。歯茎が痩せていても上手く咬めませんが、上記の筋肉の動きを見て、その力が集まる中心にキチンと歯を排列すればものが噛めるようになります。
Q3.「入れ歯を変えてから肩こりや腰痛が酷くなりました」「舌や頬を噛んでしまったりするのですが…」
A3.
整体やカイロプラクティックの治療師に聞くと、肩凝りや腰痛を訴えるお客さんの8割近くの症状が「歯」に起因するそうです。噛み合わせと肩凝りや腰痛の関連性はそのくらい深いのです。私たちは大概の場合、どちらか片側の歯を中心にものを噛んでいます。例えば左でばかりものを咬んでいた人が入れ歯や歯の治療で、急に右側でものを噛もうとすると、右側の肩が緊張して上がってしまい右側に肩凝りが起きるのです。
本来は両側でバランス良く噛めなければならないのですが、口元が歪んでいたり、背筋が曲がっている方は歯にご注意下さい。
舌や頬を噛んでしまったりするのも、やはり噛み合わせに起因します。これは「カチカチ」とやる噛み合わせの調整で直る事も多いですので、是非歯科医で調整を受けて下さい。
Q4.「入れ歯にしたら味覚がなくなってしまいました」「入れ歯をすぐにはずしたくなります」
A4.
噛み合わせの調整で良くなる場合もありますが、入れ歯の方の場合は、その床の「レジン(合成樹脂)」が熱や温度を遮断してしまうことに関連するケースもあります。
このレジンを金属に変えるだけで味覚が戻る場合があります。
入れ歯が口にフィットしていないと、気持ちが悪くなり、すぐに外したくなるのも道理です。早めにご相談下さい。
Q5.「入れ歯が匂って気になります」「入れ歯にしてから舌がピリピリしたり発音が悪くなったりします」
A5.
従来の入れ歯は殆どが床に「レジン/合成樹脂」を使用していました。
このレジンは、比較的安価で操作性が高いのは良いのですが、乾燥すると縮小するのと、水分を吸い込む性質なのが問題です。従って唾液の中の匂いを吸収し、タバコを吸う人はヤニの匂いが、ニンニクを食べるとその匂いが・・・という材質的な問題を持ちます。
また舌がビリビリするのは、上記の「床のレジン」を作った時に残る「残留モノマー(モノマーと言う液体とポリマーと言う粉末を混ぜてレジンを作る)」が原因であることが殆どです。敏感な人には堪え難いものなので、材質を金属などに変えるか、別なものに作り直すことをお奨めします。
Q6.「遠方ですが、ナチュラル-Dの相談・診療は可能ですか?」
A6.
通院可能な患者様については、できるだけ来院していただくようお願いしています。これまで本州や海外から定期的に通院された方もおられます。通院が可能な日程に基づいて診療スケジュールをご提示いたします。